Hi, Eugene です。
今日は帰国子女の子供達の話をしたいと思います。
帰国子女とは海外、特に英語圏の国、に数年住んでいて日本に帰ってきた子供のことを意味します。
僕がよくスクールで会うのが幼稚園から小学校低学年の間に海外に移住して、2-5年ぐらいの期間を海外ですごして、中学校が始まる前に日本に帰ってくるパターンの帰国子女です。親の多くは研究職、医師、外資系の会社、大手日系の会社です。子供が一番伸びやすい小学校低学年の時期に数年アメリカなどの国で過ごして帰ってきた子供達はみんなネイティブかそれに近いレベルに育って帰ってきます。小学校高学年で帰ってきた子供たちは英検で例えるなら2級から準一級が受かるレベルになっていることが多いです。そこまでは順風満帆なのですが、問題は日本に帰ってきてからです。
帰ってきた生徒は僕の中で3パターンに別けれます。
1.帰ってきてから2-3年で英語がほとんどできなくなるパターン (全体の70%)
2.帰ってきてから2-3年後もなんとか前のレベルを維持してるパターン (全体の20%)
3.帰ってきてから2-3年後前よりも上達しているパターン (全体の10%)
(この%はあくまで僕の経験上肌感覚の数字です。)
これはショックなのではないでしょうか?ほとんどの帰国子女が帰ってきてから数年後には英語が喋れなくなっています。
原因は英語が必要なくなったからです。小学校高学年で帰ってきた子は中学受験を考えます。中学受験に英語はほとんどいらないので英語以外の勉強をがんばります。受験のための塾に通いだします。英語を維持したくても受験のための塾が週に5-6日あるのでもはや英語に費やす時間がありません。その状態で1-2年過ごします。めでたく中学校に入学しました。この時にはこの生徒の英語は以前とは比べものにならないほど劣化しています。そこからまた勉強して取りもどした子は見たことないです。
では維持や上達した子はどう違うのか。この子達も同じく小学校高学年に帰ってきて中学受験をします。受験の塾にも通います。しかし意識が違います。英語が薄れていっていくのを感じとってなんとかそれに抗う意識をつねにもっています。なので、受験勉強をしながら、塾にも通いながら、僕のスクールに来る時間を作ります。それに加えて隙間時間には英語で本を読み続けたり、英語のニュースやドラマをバスや電車の中でみたり、何とか忙しいなか英語を維持する時間をとります。こういう生徒は晴れて中学校に入学したとき、英語は維持できています。そして中学校に入って、受験が終わったので、今まで受験に向けていた時間と努力を英語にまた向け始めます。もともと維持できてた上に今度は受験で培った努力を英語に使えるので中学校で飛躍的に英語がまた伸びます。こういう生徒は中学生の間に英検1級も受かります。もちろん日本の勉強もできます。
これから子供を海外に連れていく親の参考になれば幸いです。